普門寺飛優のひゅーまにずむ

好きなものについて不定期に語ります。

Love the “LoveLive World” We Live! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 4th Live Day1 全曲感想/校内フィルムフェスティバルに関する考察

 2022年2月26日 (土)、『ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 4th Live ~Love the Life We Live!』のDay1に参加してきました。私にとっては、2018年11月のお台場でのお披露目以来、3年ぶりのニジガクの現地となりました。もちろん、そのときいなかったR3BIRTHの3人を目にするのは、初めてとなりました。

 まずは、ライブ本体の感想をお伝えしたいと思います。

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あまりに巨大すぎて全景を捉えられない京セラドーム大阪

 

1. 来たで! 京セラドーム大阪!

 今回の会場は、ラブライブ! シリーズでも初使用となる京セラドーム大阪こと大阪ドームでした。2016年と2018年の東京ドーム、2週間前のナゴヤドームに続き、シリーズ史上3番目の5万人超を収容できる会場となります。ただし、大阪府の要請に従い、この会場を満員にすることはしませんでした。それでも、見た限り約2万人がニジガクのために集っていたものとみられます。

 ステージはメインステージからY字状にウイングが伸び、島が3つあるというあまり見たことのない構成でした。正面から見ると、客席中央でもスクールアイドルがパフォーマンスできる空間がかなり横に長く見えました。そして、アリーナ前方はこのステージに完全包囲されていて、入退場の時だけウイングが途切れて出入りできるような仕掛けになっていました。

 私の席はアリーナD10ブロック、後方一塁寄りの中でもかなり中央付近でした。この位置だと、前方でパフォーマンスが行われているとかろうじてキャストの顔が見えます。メインステージでも身長や振る舞いなどから人物を識別することは可能でした。ある程度ニジガクのキャストを見慣れていてよかったです。

 メインステージには3面のモニターや、様々なステージ装飾が施されていました。特に興味深かったのが「4」をあしらったデザインです。図のように、「?」「!」と煌めきの組み合わせでできているように見えました。?や!が合わさって、12人それぞれの光になるという意味だと思いました。一方で、Guilty Kiss 1st LoveLive! 以来の連番となった友人は、「4」の折れ線の部分が「L」だと言っていました。

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ステージ上のロゴと同デザインのアクセサリー
 (『ラブライブ! スクールアイドルフェスティバル ALL STARS』/©2013 プロジェクトラブライブ! ©2017 プロジェクトラブライブ!サンシャイン!! ©2020 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 ©SUNRISE ©bushiroad)

 

2. 手を取り合い、新しい世界へ

 ミア・テイラー役・内田秀さんと鐘嵐珠役・法元明菜さんは、ナンバリングライブには初登場となります*1。この2人といえば、加入に当たってひと騒動もふた騒動もありました(スクスタ感想記事を参照)。

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 今回のライブは、この2人の「入団式」から始まりました。長いウイングの両端から内田さん、法元さんが入場し、何万人もの観客に迎えられながらステージを歩きます。そして、メインステージに到着した2人は、その前に追加登場した三船栞子役・小泉萌香さんに出迎えられ、手を取り合いました。

 このライブで一番泣いたポイントはここと言っても過言ではありません*2。なかなか日の目を見られず、登場しても大バッシングに迎えられた2人がどんな思いをしていたのか、そのさなかでどんな努力を積み上げていたのか、想像するに余りあります。京セラドーム大阪の丸い形状のモチーフは、実際には「タコ」だそうですが、私には地球の真ん中で同好会が一つになる瞬間に見えました。

 12人での最初の曲、『L! L! L! ~Love the Life We Live! ~』は、メインストーリーの関連楽曲です。『虹ヶ咲』では観客を「あなた」、すなわち虹ヶ咲学園の生徒と見なしていますが、ここではそれをさらに発展させて、「私たちは皆ニジガクのスクールアイドル」というところまで持ってきた曲です。スクールアイドルを自分のやり方で応援する者は、もうスクールアイドルだというのです。

 一見荒唐無稽な説ですが、アイドルを「応援される存在」と考えると、このことには一応の説明がつきます。私たちはスクールアイドルを応援していますが、それと同時に私たちがスクールアイドルに応援されるに値する存在であれば、スクールアイドルと言えるということです。そうしてお互い応援する・される関係によって、スクールアイドルのステージが形作られるからです。

 ですから、この場に集まった2万人、あるいは配信で観ている人々も、スクールアイドルと同じものを大切にできたらと思います。それは『スーパースター!!』の感想ブログでも取り上げた「自由」と「勇気」、あと一つ加えるなら、『虹ヶ咲』の場合は、「」かなと思います。隣人の「大好き」を大切にできること、そして他者に共感できること。そのようにして、私たちも虹を咲かせていくことが求められています。

ラブライブ! イズムに言及した過去記事

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 私はこのライブの途中、しばしばステージだけでなく、ドームの天井を見ていました。私が行ったことのある野球場のライブ会場は東京ドームとメットライフドーム (西武ドーム、現・ベルーナドーム) ですが、京セラドーム大阪の屋根高さは60 mで、東京ドームとはほぼ同等、メットライフドームよりははるかに高いです。それも、先述の「タコ」をモチーフにした丸い天井がついていて、東京ドームより高く見え、まるで巨大な宗教施設の礼拝堂のようでもあります。これがもし「地球」だったのなら、「人類皆スクールアイドル」という理想が表現されていたと思うのは、考えすぎでしょうか?

 次の曲は、ニジガク始まりの曲『TOKIMEKI Runners』でした。唯一私が生で聴いたことのある曲ですが、この3年半で全く次元の違う曲に仕上がっていました。思えば、この間に『スクスタ』のリリース、アニメのスタート、2回にわたるメンバーの加入と、始まりのタイミングがたくさんありました。それは、様々な出来事の影響を受けながらではありますが、「僕ら次第」で築いてきた歴史でもあったのです。

 最初のMCでは恒例のコール&レスポンスが行われますが、やはり今回目を引いたのはしずくのコーレスが桜坂ならぬ「大阪しずく」になっていたことでしょう。前田佳織里さんがやりたがっていたネタで、名前ネタと言ってしまえばそれまでですが、ノリノリで「桜坂しずく」を捨ててしまい、「大阪しずく」になりきってしまうこと自体がしずくらしいと思いました。ちなみに、ニジガクには「天王寺」璃奈がいますし、関西出身のキャストも相良茉優さん、小泉萌香さん、法元明菜さんと多く、大阪は切っても切れない場所と言えるかもしれません。

 

3. 校内フィルムフェスティバル!

 今回のソロ曲パートは、『スクスタ』内で展開された「校内フィルムフェスティバル」の楽曲になっています。それが10曲連続で披露されました (Day2は全く異なる構成で披露されたとのこと)。

 開幕は歩夢の『Break The System』でした。正直、このソロパートのクライマックスはここにあるのではないかと思えます。歩夢、ひいては歩夢を演じる大西亜玖璃さんは、ニジガクの5年間の中で特に大きく成長した人物です。1stライブで泣き出してしまった大西さん、アニメ1期で成長する幼馴染を前に行き詰まってしまった歩夢の姿はそこにはなく、力強い歌唱とダンスは、大切なものを守れる、強くなった歩夢を表現していました。

 歩夢はSF研究会の映画を通して絶対に破壊を許してはならない大切なものと向き合ってきました。悲しいことに、現実の世界では今、いくつもの大切なものが壊されようとしています。ご時世で文脈を持ってしまったというか、今こそ必要な曲だと訴えたいです。

 ここから全員のパフォーマンスが終わるまで止まらないのが、ニジガクのライブのすごいところです。続く果林の『Turn it Up!』では、前方のウイングを右から左まで広く使い、観客にアピールしていました。そればかりでなく、メンバーカラー12色のバルーンが縦に伸び、伸びやかな曲の雰囲気を表現していました。

 『いつだってfor you!』ではなんとエマが赤いメイド衣装で登場しました。エマを4年以上推してきて、ソロを生で聴くのは初めてだったのですが、現地の『いつだってfor you!』からしか得られない栄養素がありました。CDで聴いたときは正直、前の『哀温ノ詩』よりも強さが足りないかな、と思いましたが、指出毬亜さんのかわいらしさ、そして飛び抜けた歌唱力には、何を歌ってもハートを鷲掴みにできる力があると思います。

 『Silent Blaze』でも、ドームの高さをいっぱいに使ったスモークや桜吹雪で美しい光景を見せてくれました。天井にはプロジェクションマッピングで手裏剣が舞っていました。ニジガクメンバーのライブでは会場がメンバーの作る空間になるのは『アニガサキ』で表現されたとおりですが、平面だけでなく、高さ方向も含めた空間全体が、あますことなくメンバーの世界に染められていました。桜の花びらの滞空時間は5分を超えるものもあり、次の『Diabolic mulier』の間も何枚か舞い続けていました。

さて、『Silent Blaze』が終わると、数秒間ドームが暗転しました。そして妖しく『Diabolic mulier』が始まります。この『Diabolic mulier』が今回のライブで最も難解だった一曲です。村上奈津実さんは表情や所作をかなりミステリアスに振っていました。常にわかりやすく表現することが得意な愛が、わざと難しく表現し、妖艶さを引き出していました。未だに歌詞は私の理解を寄せ付けてくれはしませんが、その表情には魅了されました。

 曲が終わると再び雰囲気が一転し、三塁側に楠木ともりさんが乗ったトロッコが出現します。「かわいい」の権化、『ヤダ!』です。ただ、一塁側ではほとんどスタンド側を向いており、可愛い顔がもっと見てみたかったです。出演すら危ぶまれていた楠木さんでしたが最後は自分の脚でステージに立ち、萌え萌えポーズ。まるで猫動画でも見ているかのような癒し効果を受けてしまいました。

 かっこいい剣舞が見られると期待していた『エイエ戦サー』ですが、前田佳織里さんは刀を持たずに登場しました。実際に刀を持たない、素振りの演技は、しずくが演じた浪士隊長にとって、本当の武器は心の刃、愛の力であることを表現していたのでしょうか。

 もう1つ、このライブで期待していた曲が、校内フィルムフェスティバルに後から追加された栞子の『コンセントレイト!』です。栞子の可愛さを前面に押し出しつつ、栞子が作りたかった、学園の説明をする曲にもなっています。楽しげな「生徒会役員」たちも登場しました。

 『First Love Again』は、曲もセピア色の衣装も切なげでしたが、安心するほど純情でいっぱいでした。璃奈の愛情表現の力強さが、バラードでも発揮されていました。

 フィルムフェスティバルの楽曲として発表されていた曲の締めを飾るのが『TO BE YOURSELF』でした。口上の詠唱と共に登場し、青い衣装を纏った相良茉優さんが力強く、しかし可愛く歌い上げながら、前方のウイングを進んできました。そして、曲が終わった後、煙の中にポン、と姿を消しました。本当に魔法にかけられていたような4分間でした。

 4thアルバムには、校内フィルムフェスティバルに含まれていない曲が2曲あります。ところが、かすみ退場後、画面には再び「校内フィルムフェスティバル」の文字が現れました。なんと、この2曲はフィルムフェスティバルの特別枠として披露されるということだったのです。しかし、この2曲、ミアと嵐珠の曲ですが、あまりにも危険すぎました。まさにモンスターです。

 最初はミアの『Toy Doll』でした。ロックでかっこいいミュージック、挑発的な歌詞、観客を巻き込むパフォーマンスと、つい声を出したく、飛び跳ねたくなってしまうほどでした。もちろん、今回はどちらも禁止事項です。この曲は全ての歌詞、そして間奏の台詞も英語です。正直な話、全部は聞き取れていませんが、音楽でばっちり心を掴まれていました。

 本当の締めは嵐珠の『夜明珠』でした。曲、歌い方、衣装、全てが相まってセクシー、というよりも、もはや煽情的なパフォーマンスで、あたかも香港の夜の街で怪しいショーを観ているかのような気分になりました。虹ヶ咲のセクシーリーダーの座を完全に果林から奪ってしまったと言っても過言ではありません。

 全員が揃い、ライブのメインパートは『Love U my friends』で締められます。このライブでは「あなた」と歩んできたスクスタの振り返りの曲と位置付けられ、ステージ画面にはスクスタの印象的なシーンが1章から順に映し出されました。しかし、20章で取り上げられたのは、多くのプレイヤーに衝撃を与えたスクールアイドル部のライブのシーンではありませんでした。もしかすると、作り手の考える20章のミソは嵐珠の参戦ではなかったのかもしれません。当ブログの最初の記事は20章を受けて書いたものですが、作り手と受け手の間に解釈不一致を感じます。

 

3. 1. 分室ごとの傾向?

 本項はライブの感想というより、校内フィルムフェスティバルの感想です。メンバー9人に割り当てられた9本の映画作品ですが、これらの作品やそこから生まれた楽曲には、実は『虹ヶ咲』初期に活動していた分室ごとの特徴があると考えています。

 ファミ通分室の3人は、それぞれ衝撃的な展開の作品を渡されます。戦争で荒廃した地球。平和な日常が静かに壊れていく和風伝奇ホラー。そして、記憶の消えてしまう少女から届き続けるラブレター。それぞれを通して、3人は大切なものと向き合っていきました。大切な人のために運命に抗う覚悟を決めた歩夢。過酷な運命の中で愛を一途に抱き続け、地獄への誘いを囁く愛。何度でも挑戦できること、好きな気持ちを何度でも抱けることを信じ、運命を受け入れた璃奈。ファミ通分室のテーマは、「運命と愛」です。「」の形は様々でありますが、大切に思う気持ちは共通しています。

 電撃分室の3人の映画は、明るめの作風のものが多いですが、これまでの自分と違う表現を求められます。果林はこれまでも、なりたい大人な自分と、負けず嫌いで泥臭い個性を持つ自分のギャップに悩んできましたが、それを両面として表現することで、ボーカルとサックスを演奏し分ける主人公に自分を重ねようとしました。せつ菜は自分の中に眠っていた「萌え」のポテンシャルを開花させ、好きなように「大好き」を表現しました。かすみは虚心坦懐に様々な魔法観を学び、自分の持っている笑顔の魔法に辿り着きました。電撃分室のテーマは、「素の自分と新しい自分」だと思います。いずれも自分を受け入れる「勇気」が必要で、私たちも勇気をもらえる曲ばかりです。

 実はスクフェス分室が、意外にも全員戦いを伴う映画を渡されています。それぞれ「誰かのために」という想いがあり、それと自分の好きなこと、やりたいことを組み合わせて表現を完成させました。エマは「あなた」をひたすら追い回してお世話しつつ、自分の「お世話したい」という気持ちの根底にあるものを見つめ直しました。彼方はスクールアイドルも、妹のことも、学業も、どれ一つとして諦められるものがないからこそ、自分の限界に挑み続けていますが、そんな自分を他者のために限界まで自分の能力を使う主人公に重ねました。しずくは演劇部で、このシリーズで唯一映画の主演も兼ねています。恐れず、妥協せず、媚びないしずくのあり方は、演技を極めたいという夢から生まれていました。スクフェス分室のテーマは、「信念と夢」にまとめられます。自分の信念を貫ける、「自由」を叫ぶ3曲です。

 

4. ニジガクの「楽しい」を詰め込んだアンコール

 わずか1時間半ほどで、ライブが終わってしまいました……というのはもちろん茶番で、アンコールの用意に入ります。声は出せなくても、拍手やブレードでアンコールを行えます。そればかりでなく、配信で寄せられる様々な応援コメントが画面に表示されます。2ndライブで初登場し、今回は3回目となるアンコールメーターが現れ、画面に12人が1人ずつ登場していきました。

 アンコール演出と幕間アニメが終わり、ステージに現れたのはA・ZU・NAでした。ニジガクのユニットを生で見られたのは初めてです。全身に響く重低音で『Maze Town』が始まりました。内臓から震わされる音もライブ現地の魅力です。

 QU4RTZはトロッコに乗ってアリーナを一周しました。ハーモニーをテーマにした『Swinging!』は綺麗でしたが、私の目は推しの指出さんをずっと追っていました。DiverDivaの『THE SECRET NiGHT』も、光のエフェクトがかっこよく、ドームで聴いた価値がありました。

 さて、スクスタ2ndシーズンといえばユニット結成の物語でもあります。劇中では初めにDiverDivaができ、次いでQU4RTZ、A・ZU・NAがそれぞれ結成されます。昨年のファンミーティングの順番はこの通りでしたが、今回の披露順はこれとは逆になりました。その中で、この3ユニットに触発されて誕生したニジガク最後のユニット・R3BIRTHのパフォーマンスは、今回もトリになりました。『MONSTER GIRLS』を初めて聴いたときはDiverDivaと同じかっこいい系なのかと思っていましたが、実際に見てみると自由に暴れ回る3人を感じられる表現でした。

 4ユニットの披露が終わり、MCかと思いきや、なんとTVアニメ1期OP主題歌『虹色Passions!』がかかります。アニメの曲は予想外でしたが、4月からの2期を控えていることも意識したセトリでしょう。それに加えて、この4thライブが当初予想していたスクスタだけでなく、これまでの虹ヶ咲の歩みの全てをまとめるためのライブなのだということもわかりました。この曲が披露された後、R3BIRTHの3人がMCに加わりました。この流れは、TVアニメに3人が加わることの象徴に他なりません。

 MCでは、楠木さんや久保田さん、法元さんからは特にニジガクのこれまでとこれからについて、正直な言葉が聞かれたように思います。昨年、一昨年のライブ事情だけでなく、スクスタストーリー内、それによるファンたちの分断もありました。未だにメンバーが増えるということに納得いかない人も少なくないようです。また、楠木さんの持病が悪化し、ダンスパフォーマンスが不可能になったのもこの2年間の出来事でした。それでも、観客一同に付いてこられるか、呼びかけるこれらのキャストの言葉に、改めて誓いを立てたファンも多かったと思います。

 MC後は『Sweet Eyes』、『全速ドリーマー』、『ラクルSTAY TUNE!』、そして『Just Believe!!!』と、全員曲ラッシュです。全員曲の方が珍しいニジガクですが、いつの間にかここまで増えました。『全速ドリーマー』と『ミラクルSTAY TUNE!』は私が特に好きな曲で、特に後者は毎回何が起こるかわからないびっくり箱です。今回は間奏の台詞が、なんと全て関西弁になってしまいました。また、『全速ドリーマー』は、3rdライブでの初披露と同じくトロッコでの披露となりましたが、観客の一部がR3BIRTHのファンミーティングで披露された「レーニン」をやっていました。もっとも、京セラドーム大阪は立地地盤が弱く、観客のジャンプが禁止されているので、全員がやりだすと大変なことになってしまいますが……。

 全ての曲が終わると、キャストの皆さんがステージを回って客席に挨拶をします。今回は、似非関西弁 (?) から、中国語、英語、イタリア語……と様々な言葉が飛び交いました。覚えた言葉は積極的にすぐ使う様子が可愛く、そして人と人、世界と世界を繋ごうとする素晴らしい姿勢に思えました。

 

5. 夢で繋がるセカイ

 今回のライブは、3rdのようなアニメ準拠ライブではないので、スクスタメイン、それも校内フィルムフェスティバルばかりでなく、メインストーリー2ndシーズンを受けたものになると考えていました。つまり、ミアと嵐珠の加入、ユニットの結成を扱うということです。しかし、蓋を開けてみると2ndシーズンの成分は薄めでした。むしろアニメ1期の要素が入ってくるなど、今までの『虹ヶ咲』の全てを詰め込み、新しい可能性に向かって歩き出すライブであったといえます。事実、Day2ではセットリストが大幅に再構成され、同じ積み重ねから新しい提案がなされたと聞きます。つまり、東京ドームで開催されたAqours 4th LoveLive! に近いコンセプトだったと考えられます。このライブも現地のアリーナ席で観ていましたが、TVアニメにおける廃校問題、現実の地震や豪雨など大変な思いをしてきたAqoursとファンにとって、救いになるライブだったと思います。ここでの経験があったからこそ、それ以降のAqoursの苦難においても、彼女たちを信じることができたのです。虹ヶ咲にも、その素地ができました。

 ところで、大西さんの夢でもあった東京ドームは2月末まで工事中だったのですが、この工事さえなければ4thは東京ドームで開催されていたかもしれません。結果として大阪も楽しい思い出になったので良いですが、虹ヶ咲の東京ドーム、2020年に叶わなかったAqours2回目の東京ドーム、そしてさらに大きな、Liella! の国立競技場という未来のライブにも期待が膨らむばかりです。

 ドームを出ても、最初に書いた通り私たちが「スクールアイドル」だったことは、もう私たちの中に刻み込まれています。これからは、私たちがときめきに溢れる世界を創り、守らなければなりません。これから先どんな世界になっても、「愛」と「勇気」と「自由」という理想をかけて戦うために、依って立つ「希望」が、京セラドーム大阪のライブにはありました。

 

 さて、ここまで書いてきましたが、本日は『ラブライブ! サンシャイン!! Aqours 6th LoveLive! ~KU-RU-KU-RU-Rock’ n’ Roll Tour~ <SUNNY STAGE>』が開催されます。こちらも現地参加するので、後日感想をお伝えしたいと思います。

 また、今回も大阪観光ができたので、その様子も当ブログで取り上げたいです。

*1:『LoveLive! Series Presents Countdown LoveLive! 2021→2022 ~LIVE with a smile!!~』、『ラブライブ! 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 UNIT LIVE & FAN MEETING vol. 4 ~R3BIRTH First DELIGHT』には出演

*2:前回Liella! 1stでもライブが始まった瞬間泣いていたのは秘密