昨日12月3日 (土) に『パソコンが動かなくなった件』を投稿した後、たくさんの方からのご助言をいただきました。正直諦めかけていましたが、それを受けて操作をしてみたところ、無事PCを使うことができるようになりました。その方法についてまとめます。
簡単に要約すると、「インストールメディアを使って回復環境に入り、そこで必要なデータをバックアップしてからWindows11をクリーンインストール」です。プログラムやデータを全部消してしまう方法なので、勇気は要りますが、なんとか失敗せずに行うことができました。
なお、お読みいただければわかるとおり、私はパソコン素人なので、その点はご承知おきいただければと思います。
インストールメディア
はじめに古いPCに、30日にKaspersky Recovery Diskを作成したUSBメモリを挿し込みました。インストールメディアを作るとき、データはすべて削除されるので、本当はしなくてもよいのですが、念のためUSBメモリをフォーマットしました。
WindowsのWebサイトから、Windows11インストールメディアの作成ツールをダウンロードしました。この操作がWindows11でしかできないと思い込んでいたのでやっていなかったのですが、Windows10の古いPCでもできました。
このツール (.exe) を実行したら、あとは指示に従ってUSBメモリにインストールメディアを作成します。
ここまでは『がさらじ』公開録音を聴きながらできるくらい簡単でした。
これを、故障したほうのPCに挿し込みます。Kaspersky Recovery Diskを起動したときと同じようにPCをUSBデバイスから起動するように設定し、PCを再起動しました。
データのバックアップ
これで、故障したPCにWindows11をインストールする準備はできました。しかし、このままインストールしてしまうと、PCのデータはすべて消去されてしまいます。
Windows11をインストールするボタンの左下に、「コンピュータを修復する」選択肢が出ていました。ここを押すと、何をやっても出てこなかった回復環境が立ち上がりました。ここからセーフモードに入れれば楽だったのですが、それはできませんでした。
ここからが、読者の方にご教示いただいた「裏技」です。詳細オプションからコマンドプロンプトを選択すると、コマンドプロンプトの黒い画面が出てきました。コマンドプロンプトは、GUIではなく、文字で命令をしてディレクトリを上がったり下がったりしながら操作する、パソコン素人には扱い難いものです。しかし、ここに「notepad」と入力して実行すると、現れたのは誰もがよく知っているメモ帳の画面でした。ただ、扱うのはこのメモ帳ではなく、そのメモ帳の「ファイル>開く」から見られる、フォルダの一覧です。なんと、OSを使わずにGUIの画面を開けてしまいました。
この画面は、普通のエクスプローラと同じように、ファイルの移動やコピー、貼り付けができます。ですので、データを保存できるディスクがあれば、そこにデータを移動することができます。
ちょうどよいことに、写真の保管用に使っていた256GBのスティック型SSDがありました。見た目はUSBメモリと変わりませんが、私のPC内の膨大な画像や音楽を保存するには、この容量でなんとか足りるかどうかです。
データの保存を始めた時点で時刻は1:30。保存を走らせながら、続きを翌朝に残して寝ました。
クリーンインストール
目が覚めると保存は終わっていましたが、ユーザーフォルダの中身を移した時点でSSDは満杯。本当はプログラムファイルも移すことができれば何かと便利なのでしょうが、ここで諦めてクリーンインストールに踏み切ることにしました。もしこの方法が失敗して修理に出すとなると、それができるのは年内は今日か、12日 (月) くらいしかないため、先を急ぎたかったからです。
メモ帳とコマンドプロンプトを閉じ、先程のインストールボタンからWindows11をインストールします。指示に従って進めますが、途中「カスタム: Windowsのみをインストールする」を選びます。これがクリーンインストールにあたります。
Windows11は、無事に起動しました。全てのアプリを消したので、当然元凶だったKasperskyも消えています。Kasperskyが壊してしまったと推測されるキーボードやタッチパッドのドライバも元通りインストールされ、使えるようになっていました。
復旧、成功です。
それから
とはいえ、Windows11をインストールし直したことでUIはだいぶ変わってしまいました。自分好みにカスタマイズできるところはカスタマイズして、あとは慣れていこうと思います。Cドライブ内にpicturesフォルダが無く、OneDriveにしかないのには驚きましたが、無料版OneDriveに収まるデータ量ではないので、外付けSSDとローカルのフォルダを作ってなんとかするほかありません。
また、Microsoft Officeが消えてしまったので、新しく買わないといけないのかと思いましたが、PCを買ったときのライセンスがあるので、自分のMicrosoftアカウントからダウンロードできました。一部これから入れなければならないアプリもありますが、これでほぼ元通り使えます。
今回の外付けSSDは、せっかくバックアップ用にしたので今後もこまめにバックアップを取ろうと思いました。ただし、次はもう少し大容量のものを買う必要がありそうです。
以前Twitterのスマホアプリが障害を起こしたときもそうでしたが、アップデートには大きなバグが含まれていることが時々あります。日頃何気なくアップデートをしがちですが、今回のような事態を避けるためには、大きなアップデートの前にTwitterなどで情報収集することも必要なのかなと感じました。