蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブの皆さん、ラブライブ! 優勝おめでとうございます。
この記事は、1月26日 (日) のプレーオフ開催前に書き進めていたものです。2月2日 (日) に開催されたアジアツアー横浜公演のことなども考えていたら、記事はできていたものの投稿するのを忘れてしまい、そのままにするわけにもいかないのでここで供養します。そのときの感動をそのときのままに、書き留めたものを公開します。

スクールアイドルの頂上決戦、ラブライブ!。これまでのシリーズの中ではむしろ舞台装置として使われることの多かった大会ですが、ここで繰り広げられる戦いを見てみたい、どんな大会なのか知りたいというのも、私たちラブライバーの中の少なくない人たちの夢だったと思います。それが、ついに実現してしまいました。
それは、『蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ 3rd Live Tour ~TRI TRI UNITY!!!~』神奈川公演でのことでした。ライブ全体の感想についても、ゆくゆく記事を上げるつもりです。
メインセクションの幕が下り、客席からアンコールの声が上がったときが物語の始まりでした。なお、蓮ノ空のアンコール前は観客のかけ声が揃わない、というOPライブ以来の課題がありました。「Aqoursコール」以来のシリーズの伝統はあるものの、「蓮ノ空」が今ひとつ語呂が良くないのが理由と思われます。しかしながら、ここまでの3rdライブはユニット毎の公演だったため、「蓮ノ空」の代わりにユニット名が叫ばれました。そして、各ユニットには呼びやすい3文字の略称があります。
「みらぱ!」
「ドルケ」
「スリブ」
これらは、アプリ内などでも時々表記されているほどです。そして、今回は運営側から、それぞれのユニットロゴをモニターに映すという「誘導」が行われました。そして、最後に蓮ノ空のロゴが映し出されると、会場全体が「蓮ノ空!」で揃いました。本当は自然に揃うに越したことはないのですが、このくらいの補助があっても皆で声を合わせられることは気持ちの良いものです。
そしてアンコールの1曲目は『Link to the FUTURE』でした。イントロが聴こえ、メインセクションでは触れられなかったのも相まってラブライブ! 戦線がライブで再現されることを理解しました。今回は、紗幕ではなくキャストを完全に隠す巨大なモニターが現れ、サビ前の特殊間奏でメンバーたちが舞うシルエットを映し出していました。これまでの同曲の披露では必ず行われている演出で、定番の域に達しました。しかし今回は、キャストのライブでも映し出しているのはメンバーたちでした。そのシルエットはキャストのパフォーマンス中も後方に映し出されており、2つのパフォーマンスがリンクしていました。
それに新曲『KEY of Like!』が続きました。いわば『Link to the FUTURE』の正統進化であり、ユニット毎の歌い分けに合わせて曲の雰囲気や歌詞が切り替わる曲ですが、それらがより融け合うようになっています。前年に決勝で敗れたときに歌った『Link to the FUTURE』を超える、という決意が表れた曲で、これが強いスクールアイドルの曲なのだということをひしひしと感じます。
とはいえ、ここまでは言ってしまえば予想ができた展開でした。わざわざラブライブ! 全国大会とライブの時期を被せたのです。このくらいやってくれないと困るくらいです。ここからが予想を超える展開でした。
流れ始めたのは、1月7日 (火) に配信されたばかりの活動記録。学園祭のときに104期生にアドバイスをくれるも、今度はライバルとして蓮ノ空の前に立ちはだかった瑞河女子高校の桂城泉のパフォーマンスに衝撃を受けた花帆が、大切なものを探して奮闘する話です。かつての全国制覇曲『Dream Believers』*1から「今を頑張ることが楽しい」というメッセージを受け取った花帆は、メンバーみんなを鼓舞して決勝に向かって駆け出します。
それが終わると、最新話のその先が映し出されました。ラブライブ! 全国大会の会場。そこには泉と蓮ノ空メンバーの姿がありました。全国大会は、「この瞬間に」行われていたのです。
私は、全国大会が既に終わっていて、神奈川公演で結果発表が行われるとばかり思っていました。確かに前年の全国大会が行われた時期とは被るのですが、これまでのナンバリングライブは「遠征ライブ」として行われており、大事な全国大会の前にそのような予定は入れないだろうと思ったからです。加えて、横浜アリーナはこれまでのシリーズでラブライブ! 全国大会が開かれていた会場に比べると小さいというのもありました。ラブライブ! といえば、アキバドーム = 東京ドームでした。前年のカードイラストにも東京ドームが描かれていました。『スーパースター!!』に至っては、より大きな神宮競技場 (=国立競技場) が舞台でした。ただ、『蓮ノ空』は特にそこは気にしないようです。
どうやら先にパフォーマンスするのは泉のようです。ここでは、「Edel Note」というユニット名を名乗っていました。瑞河には以前からスクールアイドル部が存在していたため、そのグループ名で活動していたのかもしれません。このライブは、それまでの活動記録のようにスキップされるかもしれない……と思っていると、会場が暗転。
ステージには、ひとりだけ。
さっきまで3Dアニメで見ていた衣装。
泉役・進藤あまねさんがその姿を現しました。
割れんばかりの驚きの声が上がる客席。
事前に曲名だけ明かされていた『Edelied』のパフォーマンス、ただただ圧倒されていました。もはやどんな曲かさえも覚えていないほどに。
歴代シリーズでも、素晴らしいソロパフォーマンスというものはありました。初めて泣かされ、声優がライブするという意味を考えさせられた『New Winding Road』に始まり、世界観に圧倒された『Butterfly Wing』や、やり直しという禁じ手を使ってでも自分の気持ちを必死に伝えようとしていた『Runway』に至るまで、数え切れないほどです。それでもこの曲には、初登場、初披露とは思えないクオリティと、観客の熱狂がありました。泉にはメンバーカラーがまだありませんが、会場はいつの間にか赤に染まっていました (活動記録でも綴理が「赤」と評していました)。サプライズゲストであったことも相まってですが、もはや何が起こっていたかわからないくらい興奮してしまいました。とても楽しませてもらったことは言うまでもありません。
蓮ノ空がこのパフォーマンスに勝てるかどうか、という不安が生まれたのは、曲が終わって少ししてからでした。現実世界では全員が蓮ノ空のサポーターのはずの会場をここまで虜にしたパフォーマンスです。あとで感想を見ると「自分は蓮ノ空を応援しているから敵である泉は応援できなかった」という人も見かけましたが、会場で見た限りは大半が泉に「やられて」いたと思います。そんな不安を覆すのに、スリーズブーケ・DOLLCHESTRA・みらくらぱーく! の『AURORA FLOWER』は十二分と呼べるものでした。綺麗な衣装 (『Link to the FUTURE』のキャストオフから着ていました) に、壮大で美しい曲に、これまで蓮ノ空が積み重ねてきた日々がひとつの結晶になって輝いていました。すべての想いを込めたパフォーマンスを、祈るように見つめていました。
運命の結果発表です。
結果は……瑞河・蓮ノ空が同率1位。
勝負の行方は、2週間後の「プレーオフ」に持ち越されることになりました。
客席からは大きなどよめきが生まれましたが、その瞬間、何事も無かったように終演のアナウンスが流れ、私たちは現実に引き戻されました。
とにかくなんだかすごいものを見せられ、しばし呆然としていましたが、その1時間後に公開された活動記録では瑞河が廃校になることが判明し、さらに追い打ちをかけられてしまいました。
μ's、Aqours、Liella! のライブではタイトルに「LoveLive!」と付く通り、これまでのシリーズのライブの多くがラブライブ! の追体験という形をとっていました。それは蓮ノ空も例外ではなかったのですが、今回は追体験ではなく、目の前でラブライブ! の大会そのもの (の一部) が繰り広げられ、私たちは強制的に時代の目撃者にされました。
数あるアイドルコンテンツの中で、ユーザーがアイドルをプロデュースやマネジメントする立場に立たず、限りある時間を生きるアイドルと「いま」を共有する立場に置かれるラブライブ! シリーズは、特異なもののように思います。『虹ヶ咲』というか『スクフェス』シリーズでは主人公がスクールアイドルを支える存在になりますが、それがスクールアイドルと同質の存在であるという描写がなされ、それもやはり個性的です。『蓮ノ空』ではそこにリアルタイムという要素が足され、現実と同じ時間が流れる中でスクールアイドルの成長を応援する作品になりました。それが行き着くところまで行き着いてしまったのです。
前年は予選、地方大会ともにFes×LIVEで配信され、103期生の初めてのラブライブ! 戦線を追体験できました。しかし、決勝は私たちが知らないところで蓮ノ空が敗北したことが判明しました。今度は決戦の瞬間を自分たちで見ることができなかったのです。今年は地方大会の配信がなく、その勇姿を見たいという声が相次いでいましたが、今度はリアルライブで日の目を見ました。焦らずに待っていれば、「リアルタイムコンテンツ」は裏切りません。
決勝の再戦、そして中学生であるセラス柳田リリエンフェルトへの出場嘆願が行われているという二重の意味で前代未聞のプレーオフは、26日いよいよ配信です。
*1:もちろんデビューアルバムの曲。Liella! の『始まりは君の空』の扱われ方然り、最近はデビュー曲の重視の仕方が今までとは違う傾向にある?