東京2020オリンピックが1年遅れで開幕しました。『Z』ではオリンピックの放送休止を見越して3週間早く開始し、延期で空いた放送枠を総集編で埋めていましたが、『トリガー』は通常通りの放送予定のようです。
さて、ウルトラマントリガーことマナカ ケンゴ選手も火星代表としてアーチェリーに出場していましたね? (大嘘)
前回の記事
1. ユナとユザレ・その2
3話ではなんとユナにユザレが宿っていることが明らかになりました。そのことをアキトも知っていて、ユナにはそれを知らせず、その運命を受け入れてユナを守ることを約束しています。正直これには少し驚きました。アキトはユナが自分の大切なものであることを、敵に対してはっきり言えなかったこともあり、ユナのことが好きな、いたいけな少年だと見くびっていたからです。思ったより覚悟を持った人物だったので少し申し訳なくなりました。
ユザレは1話でも使ったバリアを展開。イグニスをヒュドラムと誤解したアキトの攻撃を防ぎます。身に危険が迫ると覚醒する、とヒュドラムは思っていましたが、覚醒の条件にはケンゴ = トリガーの存在もあったのでしょうか。光の巨人と「エタニティコア」を守護する存在としては、考えられることです。
全てを知るシズマ会長も、ユナにはこの事実を知らせていません。というよりも、会長は娘のことを思って、超古代のことをここまで調査してきたという側面もあると思います。問題は知らないままに事態が進行していくユナ自身で、『ネクサス』のリコのようなパニックになってしまうのが心配です。まあ、悪いものになっているわけではないはずですが……。
2. 何しに来た? イグニス (334)
さて、そんなユナを狙う存在が、闇の巨人・ヒュドラム……だと思いきや、今回だけでもう一人現れました。リシュリア星人のトレジャーハンター、イグニスです。突然シズマの邸宅に現れ、「すべての極上は俺に盗まれるために存在している」と豪語します。イグニスはユナだけでなく、現れたウルトラマントリガーのことも「極上」と称します、さらに、ヒュドラムの召喚したガゾートとの戦いで、ケンゴがトリガーであることも知ってしまうのです。ちなみに100年前に復活したヒュドラムとも過去に会ったことがあるようですが、ヒュドラムにとっては薄い印象にとどまっているようでした。悪党としては小者なのでしょうか?
イグニスの注目すべき点は、ずばり『ウルトラマンティガ』に対応するキャラクターがいないことでしょう。各所で指摘されていますが、人間の姿で活躍し、主人公たちと対立する立場で何か目的をもって行動するキャラの濃い異星人は、むしろニュージェネレーションシリーズ*1らしいキャラクターといえます。「NEW GENERATION TIGA」なるゆえんでしょうか。エタニティコアを狙う闇の巨人とは異なり、ユナそのものに興味があるらしく見えます。盗もうとしたユナのことをヒュドラムから守ろうとしたこともあり、利害が一致すれば味方になることもありそうです。小者になるよりは味方になってくれた方がありがたいですが、それよりももっと場を引っ掻き回すところを見たいです。
3. GUTS-SELECTの底力!
今回もトリガーハッピーな (トリガーだけに……) ヒマリの操縦で大暴れしたガッツファルコン。満を持して登場したティガ怪獣、ガゾートと激しい空中戦を繰り広げました。そればかりでなく、ナースデッセイ号からも「ナースキャノン」が発射。ヒュドラムに一矢報い、トリガーのピンチを救いました。前作の特空機が大人気だったこともありますが、防衛隊が活躍すると平成世代のウルトラファンとしては嬉しいものです。
トリガーもガゾートに、ヒュドラムにとスピード自慢の敵相手に新たなキーを使用し、スカイタイプで応戦します。また2話と同じ懐かしくも新しいシークエンスでのタイプチェンジが見られましたね。空中戦も『R/B』以降、ニュージェネレーションでも安定した出来栄えです。目覚ましいものはなくとも、1話、2話をきっちり継承し、ここ数年の作品が着実に進歩していることも感じました。
ウルトラマンの3タイプと武器、人間のチームと兵器、ヴィランたちの目的と、掴みの3話で基本となる要素は出し切ってしまったように思います。ここからどうストーリーが進むのか、怪獣や怪獣とのバトルをどう魅せてくるのか、期待が高まります。
*1:私の考えでは、狭義には『ギンガ』から『タイガ』まで。広義には現行『トリガー』まで含む