3週間ぶりの新作です。前回おふざけに走ったかと思えば2話連続で特別編が入り、熱が冷めてきてしまった視聴者の方もいらっしゃったでしょうか? 今回は一転、「尊い」回です。
間隔が空いたので前回のおさらい
(本編はTSUBURAYA IMAGINATIONなどでどうぞ!)
1. ガッツウイング登場!
6年前、破壊暴竜デスドラゴと戦っていたのは、『ティガ』に登場する戦闘機、ガッツウイングでした。これを造ったのはシズマ財団。開発に携わっていたのはおそらく研究者一家のヒジリ家 (天才小学生のアキトも!) で、会長はパイロットでした。平成ウルトラマンは世界観がバラバラのため、過去の防衛隊のガジェットが登場することはあまりなかった*1のですが、元号が改まってこのような形で実現しました。
シズマ会長が『ティガ』の世界を知っているのはほぼ確定しました。会長は娘のユナに「人は光になれる」という『ティガ』の結論を語ったといいます。その答えを早くもここで使ってしまった以上、『トリガー』はさらにその先の答えを出さなければなりません。期待が高まりますね。
2. 組織としてのGUTS-SELECT
なぜか怪獣デスドラゴを親の仇のように憎み、作戦行動を逸脱したアキト……ではなく、本当にデスドラゴはアキトの親の仇でした。それでも組織は組織なので、タツミ隊長はアキトに謹慎を命じます。タツミ隊長は仕事に私情を持ち込まないように全員を苗字呼びをしているのでしょうか。
作戦は今回も、大人組が上空から攻撃、若手組が地上から避難誘導というものです。GUTS-SELECTの作戦は、このように分担がきっちりしています。技量によって仕事が分かれているというのと、メタ的にはストーリーの核心が若手3人なのがその理由だと思われます。万が一ナースデッセイ号が撃墜されたときの保険としては、地上が若手だけなのは心許ないような気もしますが。また、上空の大人組のメンバーの掘り下げ回もゆくゆくは欲しいですね。
一方、トリガーの戦い方はいまだにはっきりとした戦略が見えません。何かを思いついたように前回はデラシウムクローインパクトを、今回はランバルトアローストライクを放っていますが、何を見て思いついたのか、その関係性はよくわかりません。予告によれば『トリガー』の世界にゼットが来るそうで、そのときにケンゴも何か学べるといいと思います。
3. 白いバラの花言葉
アキトには、親の仇討ちよりも大事なことがありました。幼馴染であるユナとの約束です。ユナは「一緒にこの世界を守る」こと、アキトは「ユナの笑顔を守る」ことを、ユナとアキトが共に暮らすようになった6年前に誓ったのです。それをやや強引な、自分らしいやり方で思い出させようとしたのがケンゴでした。花が笑顔をもたらすという信条がきっちり生きています。
デスドラゴを倒すのをトリガーに任せ、ユナを守りに行ったアキトは、ユナを襲っていたダーゴンと対峙します。ダーゴンが狙うのはユナに眠るユザレ。ユナはそのことを知りません。果敢に立ち向かうユナには戦いの相手として好意的ながら、参戦したアキトのことは嘲笑しました。それを見たユナは、なんとダーゴンをビンタ。
「私たちは、人間はあなたたちなんかに負けない。絶対に!」
ダーゴンはその場を立ち去り、二人は難を逃れます。約束を守れたことに笑いあう二人。それはユナの約束も、アキトの願いも、巡り巡ってケンゴの願いも、一つではありますが、叶ったことにほかなりません。
ダーゴンはその後、海底で頬をさすりながら何かを感じます。ユザレとしてしか見ていなかったユナに、それ以上の何かを感じたのです。それは、かつて蹂躙するだけの対象だった古代人とも、巨人たちとも違う何か。自分のピンチにカルミラやヒュドラムは同じようにやって来るでしょうか? ダーゴンの心が動いた*2ことは、超古代の伝承を変える、新たな物語の始まりかもしれません。
次回は再びイグニスとヒュドラムが出てくるようです。この二人の因縁も明かされるかもしれません。