普門寺飛優のひゅーまにずむ

好きなものについて不定期に語ります。

結局『スクスタ』とは何だったのか?

そこに "夢” があった。
 (『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS』オープニングムービーより
/©2013 プロジェクトラブライブ! ©2017 プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!
©2022 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会©SUNRISE ©bushiroad)


 ラブライブ! スクールアイドルフェスティバル ALL STARS』(スクスタ) に残された時間は、残り1週間を切りました。約10年間続いた初代『スクフェス』の3月31日 (金) でのサービス終了に立て続けの終了となりますが、こちらは後継作が発表されていたわけでもなく、青天の霹靂でした。

スクフェス』サービス終了に寄せて

carat8008.hateblo.jp

 

 4月30日 (日)、初めてその発表を見たとき、私は『スクフェス』の終了とは全く違う感情の渦の中にいました。悲しみ? 怒り? 悔しさ? 少なくとも、長寿ゲームの大往生をしみじみと見届けたときとは異なる、複雑に屈折した感情でした。

 断っておくと、リリースから3年9ヶ月という期間は、ソシャゲとして決して短いものではないはずです。『スクスタ』に最初にサービス終了説が浮上したのは、2022年1月に運営がマイネットに移管されたときでした。それからも、公式発表の言う通り、『虹ヶ咲』の物語を描き切るという責務を全うするに至りました。移管からでも1年半、たくさんの感動をもたらしながら、相当持ちこたえたのではないでしょうか。

 当時に比べれば、今は気持ちの整理がだいぶついてしまいました。思い出というのはとかく美化されるものですが、特に課金を利用するでもなく、運営状況を茶化すような風潮に加担しておいて、なくなる直前だけ有り難がるようなずるい人にはなりたくありません。

 本来ならばこの感情を抱いてすぐに文章にしたかったのですが、『にじたび』があったり、他のことも何かと忙しかったりして、サービス終了にぎりぎり間に合うタイミングでこの文章を書いています。なぜ、前と同じ清々しい気持ちで見送れなかったのか。私にとって『スクスタ』とは結局何だったのか、良かったことも良くなかったことも振り返ってみたいと思います。

 

 

1. 『スクスタ』終了の何がそんなに辛いのか?

 『スクスタ』はスクフェスシリーズのゲームでありながら、『スクフェス』で実現できなかった画期的な要素をいくつも盛り込んだ画期的なゲームでした。思いつく限り挙げてみます。

・キャラクターを自在に変更することができる、3DモデルによるダンスMV

・多様なステータスのスクールアイドルを編成・育成することに重きを置いた新感覚のリズムゲーム

・ツリー型のスクールアイドル育成システム

・推しのスクールアイドルと触れ合えるホーム画面

・μ's・Aqours・ニジガクの3世代が同じ時間軸で交流するストーリー

・『虹ヶ咲』のメインプラットフォームとしての機能。プレイヤーである「あなた」が主人公の物語

 などなど、多岐にわたります。すなわちそれは、『スクスタ』の存続なしに、これらの要素を全て存続させることは難しいことを意味します。

夢の始まり。
 (『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS』メインストーリー第1章
/©2013 プロジェクトラブライブ! ©2017 プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!
©2022 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会©SUNRISE ©bushiroad)

 

1. 1. 公式にとっての『スクスタ』

 公式が最初に「ポスト・スクスタ」企画として発表したのが、7月8・9日 (土・日) のスクフェスシリーズ感謝祭2023 スクールアイドルフェスティバル ALL STARS メタバースライブ』でした。これは、メタバース上の大阪・梅田を会場にしたライブイベントで、既に先行して一部企画の公開が始まっています。メタバースは、メインストーリー5thシーズンでも物語に取り入れられ、愛の将来の夢に関わってくるので、『スクスタ』を遊んできた人にとってはなじみ深いものになっています。

 ここで生かされるのが『スクスタ』の3Dモデルです。『スクスタ』は、もともとスクフェスに3Dモデルを載せるという構想から発展して生まれたものと聞いています。2013年の『スクフェス』リリースから2年後に『アイドルマスター』シリーズから発表された『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』で3DMVの流れるリズムゲームが実現したことは、ラブライブ! シリーズの運営にも大きな影響を及ぼしたものと想像できます。その後、その構想が『スクフェス』ではなく新作アプリと合流して『スクスタ』が誕生したことを考えれば、運営の思い入れが一番強いのがこの要素であることは納得の行くものです。3DMVは本来と別のメンバーを踊らせることも可能で、後述する “物議を醸した” メンバーたちが実装されたときに『ダイアモンド』『ドキピポ☆エモーション』を踊らせるのが流行ったこともありました。この機能から派生して実現した企画が、ニジガクキャスト (2021年当時10名) が担当とは別のメンバーのソロ曲をカバーする『校内シャッフルフェスティバル』でした。

 

1. 2. 私にとっての『スクスタ』

 ただ、私が『スクスタ』の中で大切だと思う要素は、運営のそれとは異なるところにあるようです。

 一つが、所謂「スクスタ時空」です。わかりやすく例を挙げれば、「穂乃果と千歌と歩夢が同期」ということです。全員、それぞれの物語の中では2年生ですが、アニメにおけるAqoursの活躍はμ’sの5年後ですし、『虹ヶ咲』は他の作品と時系列が繋がっておらず、3人が共演することはありませんでした。Aqoursの2ndライブで『スクスタ』が制作発表され、μ’sAqoursが会話を始めたのが衝撃的でしたが、そのときはまだ「スクスタ時空」が確立されておらず、Aqoursμ’s全員に対し敬語で話していたのを覚えています。

 クロスオーバーの魅力は、組み合わせの種類が増えることで引き出される可能性です。2人組でさえ、9人グループが2つ出会えば、その数は単純計算で倍以上になります。3人組では、可能な組み合わせはもっと爆発的に増えます。その組み合わせの数を存分に生かして毎日違うメンバー同士がテキストで会話する『毎日劇場』を見れば、それがたまらなく楽しいものであることは一目瞭然です。μ’sAqoursに対するかすみの「先輩」呼び、鞠莉のせつ菜に対する「せっちゃん」など、他グループからしか呼ばれない呼び名もあります。私は、文字通り「オールスター」であることが『スクスタ』の本質だったと考えています。メインストーリーでも、確かに2ndシーズンではμ’sAqoursの出番はあまりなくなってしまいますが、続く3rdシーズンでは各グループがお互いに切磋琢磨して、影響を与え合い、「スクスタ時空」だからこそできたものを創り上げていきました。『永遠の一瞬』は、ニジガクメンバーが沼津へ行ったことで生まれた曲です。ラブライブ! シリーズが全部好きな人にとってこれほど素晴らしいことはありません。

 今後、このようなクロスオーバー企画は果たして成立しうるのでしょうか。『ラブライブ! シリーズのオールナイトニッポンGOLD』はシリーズを横断した番組ですが、交流するのはどちらかというとキャストのほうです。『LoveLive! Days』には、『スクールアイドルアンケート! みんなで選ぶNo.1ガール♪』という、1枚イラストのコーナーがあり、こちらではμ’sからLiella! までのメンバーのうち、お題に合ったベスト3のメンバーが共演しています。『スクスタ』以後も続くクロスオーバー企画は、今のところこれだけになってしまいます。

 思えば、Liella! はこのような企画への登場がこれまでありませんでした。Liella! は現実の時間に合わせて、メンバーが増えると同時に学年が上がるので、『スクスタ』に登場することができなかったのです。私は、Liella! が3学年揃ったタイミングで『スクスタ』に登場するものとずっと信じていました。愛が原宿を訪れたときに人気のスクールアイドルに言及する、「仕込み」とも思える描写もありましたが、現実には最後のメンバーである鬼塚冬毬の登場と、ウィーン・マルガレーテのLiella! への加入が発表された翌々日に、『スクスタ』のほうがもうもたないことを知ることになりました。考えてみれば、新たなスクールアイドルが参戦するには、この3年半の間に話が進みすぎてしまったとも思います。

 結局のところ、ラブライバーの縄張り意識の強さを考えると、もしスクスタの「次」があったとしても、それが定着する自信はありません。『蓮ノ空』に歴代カバー楽曲が登場しただけで、色々な意見が噴出したほどです。

 もう一つ、『スクスタ』の時代の特徴として忘れてはならないのが、「優木せつ菜役・楠木ともり」さんの時代だということです。

 楠木さんの降板が発表されたとき、『スクスタ』における楠木さんのボイスは差し替えない、ということが述べられていました。私たちは、それを当然のように楠木さんがせつ菜として積み上げてきたものを大切に残してくれるという意味に捉えていました。残念ながら、それは真実ではなく、アプリ自体の先が短いからもう作り直すことはないという意味でした。これに関しては、正直裏切られた感というか、やるせなさのようなものを感じました。実を言うと、4月下旬のイベントストーリーにせつ菜が登場しており、そのボイスが既に役割を終えたはずの楠木さんのものだった時点で、雲行きの怪しさから逃れることができませんでした。

 とはいえ、最後の楽曲『KAGAYAKI Don’t forget!』まで楠木さんに収録してもらっていることを考えると、『スクスタ』が楠木さんを大切にしていたのは、嘘ではなかったことになります。そして、後任の林鼓子さんに関しても、これまでの『ニジガク』=『スクスタ』という図式を破り、「スクスタに参加しないニジガクキャスト」*1を起用したことは並々ならぬ明日への決意だったのでしょう。

 

1. 3. みんなにとっての『スクスタ』

 ネット上でも、より様々な感情が渦巻いていました。ニジガクファン全体でいえば、最も重大だった出来事は『スクスタ』主人公としての「あなた」の喪失だったと言えそうです。『スクスタ』は、ホーム画面で毎日スクールアイドルと触れ合うことができたほか、30人全員のキズナエピソードで主人公としてスクールアイドルと会話し、ゲームのプレイで好感度を上げていくという、他にはない没入感を得られるゲームでした。一方で、主人公の「あなた」はひとつの人格として確立されており、スクールアイドルが大好きで、スクールアイドル同好会をまとめる存在として、悩みながらメンバー皆に寄り添い、輝かせていく存在でした。そして、上原歩夢の幼馴染でした。「あなたちゃん」には、プレイヤーとは異なる名前を付けることができ、その意味でも、愛すべき一人のキャラクターでした。私は、某名探偵よろしく、『スクスタ』をインストールしたホテルの部屋に持ち込んでいた資料の隅に書かれていた「弥生」という言葉を名前に付けていました。

 言うまでもなく、「あなたちゃん」は『アニガサキ』主人公の高咲侑の原型でもあります。

 この要素ばかりは、他のゲームやコンテンツでは賄えないものです。素直に同情します。

 私も、全スクールアイドルで初めて、かすみのキズナLv. が10に達したときを思い出します。ホーム画面で話す台詞が増え、より主人公に好意を示すようになり、衝撃とともにときめきました。ちょうど、大学の学祭に相良茉優さんが来た時期でもあり、その相乗効果で当初から一推しだったエマに並ぶくらいかすみのことが気になっていきました。

 この喪失感からか、スクフェス2』に登場する新聞部員の「あなた」を揶揄する発言がしばしば見られました。しかし、その新聞部員の「あなた」も、「あなた」です。『スクスタ』や『アニガサキ』が描いたのは、「あなたちゃん/侑ちゃん」以外にもたくさんの「あなた」がいて、「あなた」の物語があるということではなかったのでしょうか? スクールアイドルの応援のおかげで頑張れた人がいて、スクールアイドルに諦めていた夢を思い出させてもらった人がいて、スクールアイドルの思い出を胸に新たな夢に挑む人、その他にもたくさん……。『L! L! L!』のPV制作に関するエピソードが表すように、『虹ヶ咲』とは、「あなた」と「あなた」が共に叶える物語だったのです。

L! L! L! をタイトルに冠した4thライブの感想記事

carat8008.hateblo.jp

 

 現実世界でも、ニジガクに支えられて頑張っている「あなた」がたくさんいると思います。例えば、お台場などで非公式の写真展が開かれたように、その「あなた」がまた誰かの夢やときめきを膨らませていることもあります。『スクスタ』の記憶を胸に抱き続ければ、今はこの状況を受け入れられない人たちも、いつかは新聞部の「あなた」のことも受け入れられるようになると思います。5月18日 (木) の生放送で果林役・久保田未夢さんが言っていた「都合よく切り替えればいい」という、久保田さんらしい、あるいは果林らしいクールな言葉が、今は心に沁みます。

 これほど「あなたちゃんロス」が大きいのは、上原歩夢という理想の彼女*2……もとい、幼馴染の存在も大きかったと思います。人々は「あなたの幼馴染」というコンセプトに酔いしれ、その一方で百合好きは「あなぽむ」前提の「しおぽむ」という “悲恋” に狂いました。その歩夢の大切な相手という大役を侑が果たしてくれたことが、「あなた」にとって実はプラスであるという感触を、私は矢野妃菜喜さんが出演した『にじたび』東京公演を通して得ました。もちろん、侑と「あなた」は別人ですから、これには異論が大いにあり得ます。もっとも、これが私にとって『スクスタ』を惜しむ最大の理由にならないのは、そもそもアイドルと恋愛したくてやっているわけではないという、私のスタンスに問題がある可能性もあります。

『にじたび』感想記事

carat8008.hateblo.jp

 

2. スクスタのストーリーは結局どうだったのか?

 『スクスタ』サービス終了問題を考えるときに避けては通れないのは、メインストーリーが「炎上」したとされていることです。私はこの全6部53章の物語に何ら文句などなく、むしろこのストーリーがなければゲームが苦手なのを押して『スクスタ』を続けてはいなかったほどです。しかし、「炎上」当該エピソードである20章は当ブログ最初の記事の内容でもありますし、最後まで読んだ結果論で私は無関係であると言い張ることは許されないでしょう。

色々と誤解のあった20章の記事

carat8008.hateblo.jp

その「解決編」に当たる27章の記事

carat8008.hateblo.jp

 

 キャラクターの弱いところや成長は、ストーリーの中でしか表現することができません。また、当然ながら若者たちは理想的な行動ばかりするわけではありません。純粋な善意の結果として滑稽なほど間違うことも、何度もありました。それをわかった上で一歩引いて読んでいけば、大筋として話自体がよほど酷いわけではありませんし、それこそ辛いことも嬉しいこともスクールアイドルたちと共有できたのだろうと思います。しかし、実際にはそのような視点に立たず、メンバーの誰かに肩入れして物語を読み、その誰かと対立した誰かを攻撃していた人が多かったように思います。良いほうに捉えるなら、それはこのゲームの没入感の高さが裏目に出た結果だったのではないかと、今は思います。20章冒頭で帰国した「あなた」は最初にかすみと再会し、かすみから虹ヶ咲学園の現状を聞かされます。かすみはどの媒体でも仲間思いな半面、縄張り意識が強い人物であり、ものの見方としてはだいぶ偏っているので、そこに視線を誘導されると「同好会は味方、部は敵」という認識をインプットされてしまいます。少し穿った見方 (誤用) かもしれませんが、かすみの精神性は、ラブライバーの多くに似ていたかもしれません。俯瞰的な見方が得意な果林は部という競争社会で苦しい戦いを強いられていましたし、冷静な栞子に至っては二者の板挟みになり、両方を傷つけたくないゆえに両方を裏切るような行動をする始末で、それぞれの強みを活かす同好会のスタンスが機能不全に陥っていたのです。後から思えばなんでもないことも、当時は物語を読む視点が混乱させられていました。

 2ndシーズンではほとんどニジガクメンバーだけで頑張らなければなりませんでしたが、それも成長の糧にして、3rdシーズンでは3校それぞれの魅力が存分に発揮されました。Aqoursチャレンジや、3つ目のIntermissionにおける、μ'sの『SENTIMENTAL StepS』誕生秘話など、歴代スクールアイドルにも新しい物語が供給されました。発売から8年も経った曲にストーリーが付与されたことに、当時は驚きました。その後、4thシーズン以降の終盤に当たる展開では、それぞれシーズンごとに「応援」「学校」「お祭り」という、ニジガクや『スクスタ』を構成する根本の要素が掘り下げられました。

 53章、最後まで読み切って、これまでのいろいろなことを思い出したとき、本当にいろいろな声が飛び交う中でも『スクスタ』を毎日欠かさず続けてきてよかったと思うことができました。

 

3. スクフェス2がスクスタを受け継ぐ、とは?

 『スクスタ』サービス終了の発表では、「今後は『スクフェス2』が想いを受け継ぐ」と述べられていました。しかし、『スクスタ』と『スクフェス2』ではゲームのジャンルからして異なります。受け継ぐのは「想い」。それは、目に見えるものは何一つ受け継がないと言っているのと同じではないかと、その時から思っていました。既に『スクフェス2』には『スクフェス』の後継という重要な役割もあるのですから。

 むしろ、スクールアイドルのプラットフォームであったり、スクールアイドルとの触れ合いなどの要素は、実は同じ日にリリースされた『Link! Like! ラブライブ!』のほうと共通点が多いような気さえしてきます*3

 と、思っていたら、今後発売される5thアルバムのストーリーが、『スクフェス2』で展開されることが判明しました。4thアルバムで映画のテーマソングを作ったのに対し、今度はラブソングを作る物語が、新たなゲームで紡がれていきます。

 思えば「スクスタでしかできないこと」があまりにも多すぎました。その中で、MVやストーリーなど、『スクスタ』以外でもできることに関しては、部分的には夢の続きを描くことができたのです。前項でも述べた通り、私は『スクスタ』があったからこそ、安心して『スクフェス2』で新聞部員の少女に「あなた」の立ち位置を任せることができたのです。私がロスに陥っている「スクスタ時空」ですが、実は生放送やラジオのストーリーにその片鱗を見ることができます。ニジガクメンバーで沼津に行った話を、林さん演じるせつ菜の口からも聞くことができました。

 これからは、ニジガク全体が、『スクスタ』の記憶を胸に、『スクスタ』が敷いた道をさらに伸ばしていきます。

 

4. 結局『スクスタ』とは何だったのか?

 『スクスタ』は、3つの物語が1つに交わる夢のような時間であり、一つではない「あなた」の形を見つけた場所であり、最後まで遊んだ人にとってはもれなくかけがえのない思い出でした。

 冒頭では終わる時だけ有難がる人になりたくない、といいましたが、そのような人も、色々文句を言いながらも結局『スクスタ』を楽しんでいたのです。最初に述べたように、『スクスタ』は唯一無二の要素を非常に多く持つゲームなので、ある部分は不満でも、また別の部分はかけがえのない大好きな部分だということは十分あり得ます。

 これは自戒ですが、自分の好きな部分のことははっきりは好きだと言うべきなのに、雰囲気に流されて『スクスタ』全体を叩いてはいなかったでしょうか。「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」と思っていませんでしたか。

 クリアできなくて苛々したことも、勘違いをしてスクールアイドルや同じファンのことも傷つけていたかもしれないことも、ファンとしては必要のない売れ行きの心配をしてあれこれ勘繰った「越権行為」も、忘れないでいたいと思います。

 忘れない、ずっと、忘れたくない。よいことだけ覚えていようなんて都合のいいことはしないけれど、このゲームのたくさんの素晴らしい思い出を忘れることはありません。闇も心にしまって、輝く光を守り続けていきたいと思います。

夢は未来へ。
 (『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS』メインストーリー第53章より
/©2013 プロジェクトラブライブ! ©2017 プロジェクトラブライブ!サンシャイン!!
©2022 プロジェクトラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会©SUNRISE ©bushiroad)

 

2023. 6. 29追記

 「『虹ヶ咲』は他の作品と時系列が繋がっておらず」と書きましたが、『NEXT SKY』にてUTX高校が登場しました。「スクスタ時空」のような同一時間ではありませんが、『虹ヶ咲』もまた同じラブライブ! の世界にあることがわかりましたね。

*1:この枠でいえば、矢野妃菜喜さんもそう

*2:「あなた」との結婚式に憧れている節もあり、この表現はそんなに間違っているとは思えない

*3:『リンクラ』は、『スクスタ』と『ぷちぐるラブライブ!』を足して2で割ったようなゲームシステムでもある